店で連日、鮎の炭火焼きを焼いているというのに、休みとなると「旬のものだ、食べに行こう」と思い立って車を走らせてしまった。我ながら滑稽なことだと思う。
晩夏の置賜盆地、最上川の簗場(やなば)へ
向かった先は、山形県白鷹町。 馬刺しを買いに幾度か足を運んだことのある町だが、これまでは素通りしていた最上川の簗場(やなば)へ、今度こそ寄ってみようと決めていた。
車窓の街道沿いには柳が揺れ、田の稲穂が深く頭を垂れている。その背後には白いそばの花が満開に咲き誇り、遠くの青い山並みの上を、白い雲がゆっくりと流れていく。晩夏の置賜盆地が秋へと移ろう、まさにその狭間の空気だった。
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