
地主さんは「この梅の木は、いい梅が採れるんだ」と何度も話してくれた。
その言葉どおり、梅の木は見事に応えてくれた。
今年は実測で1トン以上の梅を収穫することができた。
毎日収穫しても採りきれないほど、枝いっぱいに実をつけた梅の実。しかも、一粒一粒が大きく、傷も少ない立派な実だった。
収穫した梅は全国各地へ届けられ、梅酒や梅シロップ、梅のコンポートなど、さまざまな形で楽しまれている。販売ページには、味わってくれた方々からたくさんの感謝や喜びのコメントが届いている。
この梅を食べた人がどんな顔をしているのか、想像すると少し楽しくなる。おじいさんも、空の上でこの実りを見てくれているだろうか。
収穫を終えた梅畑で、地主さんはうれしそうに梅を見つめながら言った。
「やっぱり、この梅はいい梅だ。」
その一言で、この一年間の苦労が報われた気がした。
昨年の夏、竹に覆われ、光も風も届かなかった梅畑。
あの日から私と社長で少しずつ竹を伐り、枝を剪定し、木と向き合い続けてきた時間は、決して無駄ではなかった。
人が手をかければ、木は応えてくれる。
おじいさんが残した梅畑は、今年もたくさんの実を結んだ。
そして来年も、その先も、この場所で変わらず季節の恵みを実らせ、多くの人へ届けてくれるだろう。
